西武を長年利用してきた身としては悲しいが、現実も見なくてはいけない!
そこで今回は、ヨドバシ側の売場視点で百貨店顧客が使いやすいフロアはどこかを考えてみた。なお、改装中も営業していた8階以上のフロアについては今回対象外とする。

1.石井スポーツ アートスポーツ
西武池袋本店といえばスポーツという方も多いのではないだろうか。目玉売場だった西武スポーツ(8階南ゾーン)は1979年オープンから長きにわたって営業してきた(昔は別の場所にあった)。
くすのきホール(所沢)で出張セール販売を行うこともあり、池袋来街者のみならず西武線沿線全体で顧客獲得に努めてきた。
石井スポーツ、アートスポーツの取扱商品は、定番のスポーツウェアに加えて、登山.アウトドア関連ブランド、高価格帯アウトドアブランドのアークテリクスも取り扱う。西武スポーツ時代の顧客の代替買い物拠点にぴったりだ。
売場の目玉になっているのがリペアコーナー。メンテナンス商品を取り扱うほか修理工房もある。西武スポーツ時代に購入した商品を長く使いたい顧客のニーズに応えることが可能かもしれない。
売場内装は、低層階の明るい家電売場と真逆の落ち着いた薄暗い空間で、百貨店顧客でも違和感なく買い物を楽しめる売場環境だと思う。
2.ヨドバシゴルフ
ボリューム感あふれるゴルフ関連商品と試打場。リアル店舗ならではの見て.触って.試すという体験価値を存分に発揮した売場となっている。
下記2つの理由から、百貨店の顧客層(シニア.高所得層)とゴルフは親和性が高いコンテンツであり西武百貨店からの誘客が期待できる。
1つ目は、シニア男性層の実施人口比率が極端に高いからである。スポーツ庁実施の令和7年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、過去1年間でゴルフ(コースでのラウンド)を行った男性は8.4%、女性は1.4%である。男性の年齢別で見ると、20代:3.8% 30代:5.1%に対して60代:12.7% 70代:13.7%という結果になっている。
2つ目はゴルフ場を優先的に利用できるゴルフ会員権の単価の高さである。数十万〜数百万円にも及ぶ施設が多く、支出余裕がある層が継続して楽しみやすいスポーツである。
3.おもちゃ ホビー売場
西武時代と比べて大幅拡大したおもちゃ売場内には、ガチャガチャ.キャラクターグッズ.プラモデルはもちろん、百貨店顧客の興味関心が高い知育玩具(くもん.学研の教育用玩具)も取り扱う。本フロアは、西武池袋本店の次世代顧客(子供)を育成するにあたって特に重要なフロアだと考える。子供が小さい頃経験したことは、大きくなった後の価値観、行動に大きく影響するためである。
家族でおもちゃ売場で買い物した後に西武の食料品売場に寄り、デパ地下のワクワク・ドキドキを体感して楽しい思い出を作る。そして、大きくなったら西武池袋本店での買い物習慣につながる…そんな明るいストーリーを描くことができるかも?しれないからである。

終わりに
今回紹介したフロア以外にも、高価格.高機能家電を扱うフロアは幾つかあり、百貨店客を意識した売場づくりをしていることを実感した。西武池袋本店が現在の姿になったのは非常に残念だが…西武とヨドバシの相互誘客を通して、百貨店コンテンツって大事だよねとヨドバシ側がもっと評価してくれることを願ってやまない。
そしていつか、改装前のような衣食住なんでも揃う西武池袋本店が復活してほしい(復活するなら建物の再開発後になりそう)!

