東急百貨店が運営する商業施設、渋谷ヒカリエShinQs.日吉東急アベニューに百貨店の名称が復活することになり話題になっている。復活に至った経緯はニュースリリース等で記載されているが、2025年の東急グループ商業施設再編も関係しているのではないかと個人的には考える。
2025年8月、商業施設事業統括会社である東急リテールマネジメントが発足した。 東急百貨店、ながの東急百貨店、東急モールズデベロップメント(東急スクエア、グランバリーパーク等を運営)など6社を傘下に持つ。 発足前までは、各社がある程度独立した運営が行えたが、今後は各商業施設の連携がより一層求められることになり、東急百貨店をはじめ傘下各社は、これまで以上に強みを発揮しないといけない環境となった。
仮に東急百貨店が運営する商業施設が高島屋など大手百貨店各社と同じようなフルライン百貨店なら差別化はできるが、現状はテナントに頼った百貨店にかなり変わってきており、自前の売場はビューティー.食品等一部にすぎない。今回名称変更する日吉東急アベニューは、特に分かりやすい例だろう。
このままでは、傘下各社の商業施設との違いが薄まり、東急百貨店が運営する商業施設が、他社の運営に変わる可能性も考えられる。
何としてでも自前で商業施設運営を継続すべく、グループ各社では真似できない百貨店の運営ノウハウ(催事.プロモーション.食品.外商)や暖簾に着目した商業施設戦略を行う結論に至ったのではないだろうか。 これを機に百貨店らしさを尖らせた運営となることを1消費者として楽しみにしている。
また、今回の戦略が成功して、東急グループとして取り組んでいる渋谷スクランブルスクエア追加開業エリア(東横店跡地)、渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(東急本店跡地)にて東急百貨店も積極的に関わってほしいところだが……。