池袋・サンシャインシティでは、2028年の開業50周年に向けショッピングセンターエリアを含む各所でリニューアルが計画・進行している。ここでは、サンシャインシティのオフィス機能を担う「サンシャイン60ビル」のリニューアル計画を私が知る範囲で記載し、勝手な考察も添える。
サンシャイン60ビル〈O棟〉について
サンシャインシティのランドマークとしてそびえ立つ、地上約240メートルの超高層ビルである。主な用途がオフィスであることから、サンシャインシティの中ではビジネス向けのビルとして位置づけられているが、展望台・スカイレストラン等のアミューズメント機能も含まれている。
主なフロア構成
B2階・・・パーキングフロント(ニッポンレンタカーの受付)とサンシャイン60ビルの荷捌き所。
B1階・・・南側にショップ・北側にカジュアルめのレストランで構成された専門店街アルパと展望台・スカイレストラン行きのエレベーターが立地。
1階・・・オフィスロビー。オフィスフロア行きのエレベーターホールが立地。全5バンク・計37機が並ぶ景色は圧巻。
3階・・・ハローワーク池袋が下の階と合わせ2層で立地。
4階・・・第二のエレベーターホール。ワーカー向けのラウンジが南北に2か所と喫煙所、コンビニ等オフィスサポート施設が立地している。
6階・・・ワーカー向け食堂「Sun's キッチン」。このフロアにも全エレベーターが停止する。
7・8階・・・全7のクリニック・薬局フロア。池袋公証役場。
9~58階・・・OFFICE FLOOR
58・59階・・・「サンシャイン60 スカイレストラン」
60階・・・「サンシャイン60展望台 てんぼうパーク」
展望台のリニューアル
現在営業中の「てんぼうパーク」は2024年にオープンした3代目。1代目から2代目へのリニューアル等についても記載する。
①「サンシャイン60展望台」から「SKY CIRCUS サンシャイン60展望台」へ
サンシャインシティのグランドオープンに先行して、1978年4月にオープンした1代目・サンシャイン60展望台。東洋一の高さを売りに開業し、途中屋外エリアのスカイデッキ(現在は閉鎖)を増設する等アップデートを図ってきたが2015年の5月に一時閉館し、2016年4月にオープンした2代目・SKY CIRCUS サンシャイン60展望台にバトンタッチされた。雨で景色が見えづらい場合でも楽しめる体験型展望台をコンセプトに、VR・映像系を用いたアトラクションや撮影スポット等、内装のデザインが非常に工夫されていた。その一方で展望台という機能が少し薄れてしまったと感じることもあった。
②長くはなかったスカイサーカス
約1年かけリニューアルされたスカイサーカスであったが、営業期間はそこまで長くはなかった。要因として第一に挙げるとすれば、入場料だろう。1代目に比べ倍以上となった他、アトラクションを楽しむには更にプラスで料金が必要となっていた。雨の日も楽しめる展望台としてリニューアルされ一年中の集客が期待されたが、料金体制や常に同じアトラクションが待っているといった理由から一部を除きリピートが少なかったのだろう。
③てんぼうパークの誕生
2023年4月に3代目のサンシャイン60展望台である「てんぼうパーク」がオープンした。わずか半年での再オープンとなったため、スカイサーカス時代からあまり変わってないという印象を受ける場所も多々あったが、VRアトラクションなどが無くなった分、随分すっきりしたように感じられた。また、イベントスペースがフロアの約1/4を占める割り切った構成、室内に人工芝の丘が登場するなど現代のニーズに合わせた内装は好印象である。入場料も値下げされ良かったと思う反面、年間パスポートが無くなってしまったのはとても残念である。復活を期待したい。
④空の見せ方の変貌
空の見せ方にも大きく変化があったように感じた。1代目はただ眺望を見るための空間という展望台の機能を最低限担保しているような感じがしており、夜間も照明がかなり落とされるなど展望する人に対する配慮が感じられた。ただ、1978年にオープンした際は東洋一の高さであったことからそのような展望台になるのは極々一般的である。スカイサーカスはそのほぼ真逆であり、室内だけで完結してしまうような要素が強く、最悪眺望せずに帰ることもできるぐらいの空間であった。それぐらいにどんな天候でも楽しめるが押し出されていたように感じた。てんぼうパークは両者の半々ぐらいといったところだろうか。スカイサーカスほどアトラクション感強めではないが、人工芝に寝っ転がって空を見ずに終わりということもできるので。。
ビジネスサポート施設の大規模リニューアル「なんかいいこと、ある オフィス」
2028年の開業50周年に向けて4階と6階の既存施設のリニューアルを発表。サンシャイン60ビルの紹介映像にはロビーの大規模リニューアルの記載もあり、益々の発展・バリューアップが期待できる。
①4階の店舗が続々閉店
サンシャイン60ビルの4階は、全エレベーターが停止する上、サンシャイン広場につながる階でもあることから第二のロビー的な要素がある。しかしながら、昨年夏頃4階3店舗のうち2店舗が閉店し、新たな店舗が入ることなくそのままになっていた。そんな中、今回のニュースが発表され合点がいった。
②2フロアにラウンジ誕生
元々4階にはテナント専用ラウンジが2か所あったが、今回のリノベーションで6階にも増設され、4階のラウンジもリニューアルされる。ラウンジの内訳については、ワーカーサポート施設のプレスリリースを参照いただきたい。サンシャイン60紹介映像には、プレスリリースに記載のないCGパースも紹介されているので、こちらも併せて見ていただきたい。
③ソラリウムの閉業はこの影響?
これまで4階の南北2か所のみに展開されていたテナント専用ラウンジであったが、6階のラウンジ増設も含む大規模リニューアルとなり、ソラリウムの存在意義が薄れたことが閉業の決め手となったのではないだろうか。そもそもソラリウムのラウンジエリア入場には利用料が必要で、一定時間ごとに加算される料金体制となっていた。定額制ではなかったことから、経済的な意味で日常的な利用がしづらく、サンシャイン60ビル寄りではあるもののアルパに位置していたこともあり、今後も利用者が見込めなかったのではないかと考察している。ラウンジエリア手前の「BYRON BAY coffee」に関しては、ショッピングセンター利用者と思われる層がほとんどでビジネスの雰囲気は感じなかった。ラウンジエリアも稀にポップアップショップを展開する等、本来の利用用途・ターゲットとはかけ離れているような気がしてならなかった。ワーカーサポート施設のプレスリリースを見る限り、ソラリウムと内装の雰囲気が似たようなラウンジ・食堂がオープンする予感。因みに、元・ソラリウム区画には、ベイクルーズの新業態カフェ「JOURNAL STANDARD CAFE」が7月中旬にオープンする予定である。
④テナント専用食堂のリニューアル
現在、「Sun's キッチン」として6階で営業しているテナント専用食堂。こちらもワーカーサポート施設の1つとしてリノベーションが発表されている。ワーカーサポート施設のプレスリリースには、CGパースが載っており、木目調を基本デザインにフェイクグリーン?といった緑がアクセントとして装飾されているのが分かる。カウンター席が多く、時代とともに変化するニーズに応えているデザインであるといえる。私自身、テナント専用食堂には足を踏み入れたことがないので特に感想はないが、リノベーション後のデザインから最近の三菱地所のオフィスビル感を少し感じている。
⑤1階ロビーのリニューアルも今後実施
プレスリリースとしてはまだ発表されていないが、株式会社サンシャインシティのオフィスページから閲覧可能なサンシャイン60紹介映像では、2028年に1階ロビーの全面改修について言及されている。現在は主に石材を利用した、床が黒、壁がライトグレーの内装となっているが、リニューアル後どのような内装になるか楽しみである。続報を待ちたい。

