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家に『西武池袋本店』をつくろう [2/2]

"エレベータ"編

番地案内板だけでは、西武池袋本店を再現したとは言えません。もう一つ西武池袋本店らしいデザインとして、エレベータのドアが思いつきました。停止階がゾーンカラーで描かれたあのデザインです。これを部屋の入り口のドアに再現していきたいと思います。

施工対象のドア。茶色で片開き

余談ですが、北・中央・南ゾーンにある計13機のエレベータが概ね同じデザインです。北ゾーンの地下や南ゾーンのクラブ・オンゲートを入ったところにあるエレベータなどは、特別仕様でよりおしゃれになっていたり、白の無地になっていたりもしますが、基本的には最低停止階と最高停止階が大きく書かれた間に、その間の停止階が書かれたデザインで統一されています。このエレベータのデザインを見ると「懐かしい」気持ちになります。こどもの頃に見た景色を脳が覚えているのでしょうか。

こちらも印刷会社に頼むと綺麗に仕上がりそうですが、エレベータのドアサイズの印刷物は高額になるので、家のプリンターで印刷して継ぎ接ぎしようと思います。

記憶を頼りにデザインを再現し、それを家庭用プリンタで印刷できるA4サイズに分割していきます。分割したものを光沢紙に印刷していきます。

これをドアに貼り付けていく前に、そもそもエレベータは11階・12階のロフトを除くと白地になっています。部屋のドアは茶色なので、軽量の発泡ボードを貼り付けていき、全体を白にしていきます。

ドアノブのところなどはしっかりくり抜いていきます

下地が完成したら、次は印刷したデザインの不要な余白を切って貼り付けていきます。

ある程度の大きさごとにまとまりを作って、ドアに仮止めしていきます。

実際のエレベータのデザインは、この仮止めのようにB1の文字がドアの一番下の辺と揃っているのですが、ドアの比率の問題で12の文字の上に大きな余白ができてしまいました。最初はこれでもいいかと思ったのですが、なんか違和感があったので、デザイン全体を上に移動し、上下に同じ程度の余白ができるようにしたらいい感じになりました。

本当のエレベータは下の辺が揃っているのですが、こちらの方が見栄えがいいので、この位置で貼り付けちゃいましょう。両面テープを裏に貼り付け、剥がれたり、シワができたりしないように慎重に貼り付けていきます。

できました。あとはガイド線を剥がしたらエレベータは完成です。

"設置"編

さて、ちょうどエレベータが完成したタイミングで、印刷を頼んでおいた番地案内板が完成し届いたので設置していきます。少し位置関係としては変ではあるのですが、エレベータの上に設置したいと思います。

ジャーン。こんな感じ。少し縮尺や比率などが違いますが、あの案内板を自分の手で持っているのが変な感覚です。エレベータの上に剥がせる壁紙用両面テープで貼り付けていきます。

事前計測の通り、ピッタリサイズですね。

届いた段ボールには、なにやらもう一枚ボードが入っていますね。しかも、こちらの方が大きい気がします。なんでしょうか?

『フロアガイド』です!!

実は印刷を発注する前に、ふとドアの横が寂しいなと感じ、何かもう一つ作ろうと考えていました。本当はもう少し簡単に作れるものにしようかと思っていたのですが、エレベータの横にふさわしいものと言えば、フロアガイドしか思いつかず...

本命の番地案内板の数倍の時間をかけて一から作成しました。

こちらも壁紙用両面テープでエレベータの横に設置していきます。

実は結構作り込んでいて、細かな部分も再現されているんですよね。

ちなみに参考にしたのは、コロナ禍に入る前の西武池袋本店です。三省堂書店がまだ書籍館の地下1階から4階の5フロアにありました。

個人的な話ですが、その前後の時期で「食と緑の空中庭園」を知り、屋上でフォーを食べ始めたのが西武池袋本店との出会いです。コロナ禍に入り、三省堂書店が縮小と同時にそごう・西武本社が移転してきて、2023年夏にはストライキですからね。2019年頃が懐かしく思えます。

家に『西武池袋本店』: 完成

ということで、これで完成です!!

番地案内板とエレベータ、そしてフロアガイドを部屋の中で再現しました。どれもかなりの再現度で再現することができたのではないかなと思います。家にいながら「西武」を感じることができそうです。

ちなみに再現した感想ですが、西武池袋本店は店内の撮影が原則禁止されています。よって、自分で素材として実物の写真を撮ってきてトレースというのはできません。どなたかが撮影して(許可を得たものだと信じるとして)ネットにアップされているものをお手本にするしかなく、画質などの問題で文字が読めなかったり、一部が見切れていたりして、かなり苦労しました。

プライバシーや肖像権への配慮という観点では致し方ないとは思いますが、鉄道などはかなり撮影に寛容だったりするので、思い出や非公式の記録が残り辛い趣味だなと感じました。

9月17日(水)には、1年強にわたって休業していたデパ地下がいよいよ帰ってきます。リニューアルの進行とともに、リニューアル前のデザインも姿を消していくのだと思うので見納めも近いかもしれません。この機会に家に『西武池袋本店』の再現ができてよかったです。

皆さんも家に「西武池袋本店」、再現してみませんか?